怒るということ、悲しむということ

カウンセリング

「怒り」「悲しみ」ときくと、みなさんはどんなイメージをもつでしょうか。

人にはいろんな感情がありますが、怒りや悲しみ、といった感情はネガティブに捉えられやすいような印象があります。

たしかに、怒りや悲しみは、ストレスとして自覚されやすい感情です。

できれば、感じたくない。

怒りや悲しみをいつまでも抱え続けるよりも、それをもっとポジティブなものにしたり成長の糧にしたい。

そんな風に思われる方もいるのではないかと思います。

そのときに、ご自身の心に一度聞いてみてほしいこと。

それは、

「腹が立ったこと、悲しかったことを無かったことにしようとしていないか?」ということです。

怒りや悲しみを感じたときに、そうした気持ちを無かったことにしてしまうのは、「自分の気持ちを無視する」ということになり、ご自身のことをないがしろにしてしまうことに繋がります。

「自分のことを大切に思えない」「自己肯定感が低い」と感じていらっしゃる方に多い傾向です。

そして、もう一つ。

「腹が立ったり悲しんだりしている自分自身のことを責めていないか」ということです。

怒りや悲しみを感じることは、決して悪いことではなく、ましてやご自身が弱いからということではなく、それらも、人が持っていて当たり前の感情で、むしろそれを感じられるのは、心が健康的である証です。

辛いとき。苦しいとき。

そうしたときに、怒れること。悲しめること。

それは、あなたの心身を守るために感情がしっかり働いていて、「今のあなたはこんな状態だよ」という心からのメッセージで、場合によってはSOSであるときもあります。

怒りや悲しみも、喜びや楽しみといった感情と同じように、大切な心の働きで、あなたを守ってくれる大切な味方です。

どうか、感じること自体を悪いことや弱いことだと捉えず、「良い・悪い」といった評価は無しにして、あなた自身を守るために、受け止めてあげてくださいね。

自分が「怒っているのだ」「悲しんでいるのだ」ということを受け止めてあげることが、まずはご自身を大切にする第一歩です。

もしも、それが一人では難しいときは、臨床心理士などの専門家の力を借りることも一案です。

ぜひ、かけがえのないご自身の心を大切になさってくださいね。

iyoku

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